事務局長のつぶやき

母逝く

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◆今月24日母が亡くなりました。ベイスターズ筒香選手と同じ誕生日だと喜んでいてもうすぐ86歳になるところでした。父が亡くなってから独居となり9年経とうとしていました。几帳面で何事もきっちりとこなしていましたが最近は認知症の初期状態となり悪質な訪問販売や還付金詐欺の被害に遭うようになって心配していました。
◆折しも26日付日経新聞1面に「単身高齢者、三大都市圏で1割超え財政圧迫の懸念」の見出し。2000年以降の15年間で2.1倍に増加、初めて世帯全体の1割を突破したと。特に横浜市の増加が顕著と例示しています。単身高齢者は生活保護の対象になりやすく要介護認定率にも2倍以上の開きがあるとのデータを上げ、財政負担の急増を懸念するものです。国や自治体は単身高齢者の実態と向き合った地域包括ケアの仕組みを築かなければ社会保障制度は持続性を失うと結んでいます。
◆それでは実態はどうか。母の話をちゃんと聞いておけばよかったと反省していますが、葬儀に来ていただいた地域の方たちの様子からは隣近所の支え合いの生活が見えてきました。焼香の手順を認知症の連れに優しく教えている人。一人暮らし高齢者の食事会の12月分400円を戻しに来てくれた民生委員さん。一緒に通う健康づくり教室に預けてある母のシューズはどうするかと聞いてくれた人も。地域包括ケアそんなに堅苦しい考え方をしなくても皆さんつながりの大切さは承知しています。役所の心配をよそに大都市であっても一人暮らし高齢者のきずなを見た思いでした。よかったね母さん。